急激な動きはNG!?楽しく体を動かすなら肉離れにご注意を!

 

本日は肉離れについて記事を書いてまいりたいと思います。

一般的に肉離れという名で知られていますが、正式名称は「筋断裂」と呼ばれます。その名の通り、筋肉が断裂して痛み腫れを引き起こす症状ですね。

人間の筋肉は筋線維と呼ばれる糸のような数え切れない細い筋肉が束になって形成されています。この筋繊維が走る、跳ぶ、投げる際に伸縮を繰り返すのですが、スポーツ中に瞬発的な動きをして筋肉に急激な運動的負荷をかけたり、普段出さないような力を出すことで筋繊維の一部が断裂します。これが筋断裂または、肉離れと呼ばれるものです。

また肉離れという名前から筋肉だけが断裂する症状と勘違いしている方もいらっしゃいますが、筋肉だけでなくて、その筋肉同士を繋いでいる腱(けん)筋肉と腱の接合部分が切れることも肉離れと呼ばれています。

では、記事を進めてまいります。

具体的な筋断裂の症状

スポーツしている時や、体を動かして遊んでいる最中、あるいは終わってから以下のように痛んだり、違和感を感じた場合は肉離れが起こっている可能性が高いです。

無理をしてひどくならないうちに専門家に相談することをおすすめします。

◇スポーツや運動中に脚の部分がブチッと鈍い音がして、痛みで動けなくなった。

◇突然の痛みに襲われ、痛い箇所が腫れて痛みも増してきた。

◇痛みは無いのだが、触ると腫れを感じる。

◇痛くてまともに歩けない。内出血している。

◇歩けないほどの激痛が走る。押すと痛む。痛い箇所に凹みがある。

 

肉離れの原因と要因は?

肉離れになる直接の原因はやはり瞬間的に強い負荷を筋肉にかけた時が多いです。

その他に要因を挙げるとすれば、筋肉の疲労アンバランスな体付き筋肉の柔軟性の欠如も考えられます。

例えば疲労したゴムが切れてしまうように筋肉も使い過ぎると裂傷が起きますし、外気温が低い時は筋肉も硬直していますから、その状態で強い負荷がかかると、やはりこれもゴムのように劣化が早まり筋断裂を起こしてしまいます。

またジムなどに通っていて一部分の筋肉だけが他よりも発達している方も注意が必要です。屈強な部分の筋肉が耐えられる負荷と、貧弱な部分の筋肉では耐久力がまったく異なります。それから普段からトレーニングしている方は負荷のかけ方(筋肉の壊し方)に慣れておられるので「これぐらいは大丈夫だろう」といきなり強い負荷をかけてしまう場合も考えられます。

肉離れを起こしやすい年齢・部位

肉離れを起こしやすい年代というのは一概に言う事ができません。若い時は勢いに任せて限界以上の負荷をかけてしまう場合もありますし、加齢が進むにつれて筋肉はその柔軟さを失っていきますから、その状態でいきなり体を使った遊びをしようとすると肉離れの危険性があります。

しかし部位に関して言えばやはり一番多いのがハムストリング(ふとももの裏の筋肉)だと思います。そもそもふとももの筋肉というのは肉体の中で一番太く強い筋肉ですから、その強い筋肉が出せるチカラも同様に体で一番強く、強すぎるチカラは自分を壊してしまう場合もあります。

それからスポーツをしていても遊んでいても体を動かす場合は絶対にふとももを強く、早く動かす必要があることも肉離れが起きやすい要因だと思います。

治りかけの時は注意が必要

肉離れはその症状に応じて治るまでに2週間~数か月の期間が必要です。しかし痛みが無くなった状態はまだ完治していない、ということに注意してください。

例えば筋トレは、強い負荷によって筋組織を破壊することで、強く、太い筋肉を生み出すトレーニング方法で、これは人間の自己修復力を使ったトレーニングの代表格ですね。

ここでちょっと面白い話をしますが、一度、肉体側の気持ちになってみましょう。破壊された筋組織をより強く、太くする理由は、与えられた負荷に耐えられるようにするためです。

つまり肉体側はできれば大きな負荷はかけてほしくないわけです。

これを筋断裂(肉離れ)に当てはまてみると、痛い思いをした肉体は、じゃーもう絶対に切れない!!という気持ちでより強く、切れにくい組織を作ります。

筋トレ好きには聞こえのいい言葉かもしれませんが、これはつまり筋肉が柔軟性を失っている状態なのです。さきほども出てきましたが、柔軟性を失った筋肉は、より大きな負荷がかかるとまた切れてしまう可能性を秘めているという事です。

ですから、肉離れは痛みがなくなった時こそ、しっかりとストレッチしてあげることが再発防止には大切です。

肉離れが起きた時の応急処置

肉離れやケガをしたときの応急処置として古くはRICE、最近ではPOLICEと呼ばれる応急処置の方法があります。一応、以下にその方法を記載しておきますが、肉離れは症状によって対応も様々で、適切な負荷をかけるタイミングもありますし、冷却もたくさんすればいい、という訳ではありません。

あくまで応急処置であるとご理解いただき、早めに専門家に相談することをお勧めします。

POLICE(ポリス)6つの処置方法の頭文字を繋げてできた造語。

P Protection (保護) 添え木や、装具などを使用し、患部を保護する。

O・L  Optimal Loading (適切な負荷) 組織の修復を促すだけでなく、怪我の回復を早めるために患部に適切な負荷を与える。

I Ice (冷却) アイスバッグやタオル・ビニール袋に詰めた氷を患部にあてる。

※冷やし過ぎると凍傷になります、20分ほど患部を冷やした後、少し時間を空けてみて痛みを感じる場合は再度、冷やしましょう。

C Compression (圧迫) 患部にテープや包帯を巻きつけ、内出血による腫れを防ぐ。

※強く巻きすぎると神経と血管を刺激してしまうので、力加減の調節が必要。

E Elevation (拳上) 患部を心臓よりも高い位置におくことで、腫れや、むくみを抑える。

本日のまとめ

肉離れ(筋断裂)について確認してきました。

重要なことは、スポーツや体を使って遊ぶときは準備運動をしてから動き、遊び終わった後のクールダウンは欠かさずにした方がよい、ということに尽きると思います。

また治りかけの時は注意が必要という章でも触れましたが、痛みがない状態でも肉離れが起こっている可能性はあります。それに気づかずに何度も筋肉の裂傷を繰り返していくと癖がついて慢性的な痛みになってしまう場合もありますから、無理をせずに一度は専門家に相談してみることをおすすめします。

 

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